中性脂肪を下げる薬で痩せる!?効果vs副作用のメリット&デメリット


中性脂肪を下げるために、薬の服用することでダイエットができないかと考える人もいることでしょう。

しかし、中性脂肪を下げる薬には、効果もみられますが、副作用というデメリットもあります。

そこでここでは、薬の服用におけるメリットとデメリットを比較していきましょう。

痩せたい人のために、中性脂肪のメカニズムや、下げるためのダイエットのコツも解説させていただきます。

中性脂肪値が高い場合、痩せるに越したことはない

中性脂肪値が高い人は肥満のことが多くなります。

脂肪細胞は、普通体型であれば300億個程度ですが、肥満体型になると、400~500億個まで増えてしまうとされています。

 

日々の生活の中で、エネルギーの過剰摂取や運動不足などが続いた場合、脂肪細胞のひとつひとつに皮下脂肪が溜まり、さらに脂肪細胞の増殖も起こっていきます。

これこそが肥満の原因です。

 

では、中性脂肪と肥満には、どのような関係があるのでしょうか。

太り気味の肥満体型は、中性脂肪が高くなりがち

太り気味の肥満体型の人は、中性脂肪は高くなりがちです。

中性脂肪の増加は肝臓のアミノ酸量に関係しており、次のようなメカニズムとなっています。

 

  1. 肥満によって肝臓のアミノ酸量が増加する
  2. 肝臓のアミノ酸量が増加したという信号が自律神経系を経由して脳に達する
  3. アミノ酸増加の信号をキャッチした脳が、血中の中性脂肪を分解する指令を遮断する
  4. 中性脂肪が増加する

 

太り気味で中性脂肪値の高い人は、痩せやすいとも言えます。

これは、肥満の原因が中性脂肪の多さという1点のみに特定されるためです。

つまり、中性脂肪を減らすことで、内臓脂肪や皮下脂肪も減るということになるのです。

痩せ型の隠れ肥満は、皮下脂肪ではなく内臓脂肪が多い

しかし、中性脂肪は必ずしも太っている人に多い脂肪ではありません。

皮下脂肪ではなく内臓脂肪が多い、痩せ型の隠れ肥満というケースがあります。

 

内臓についた脂肪は外から見えませんし、体型にも現れにくいです。

痩せているのに中性脂肪値が高い人は、この内臓脂肪が増えてしまっている場合が多いのです。

 

皮下脂肪としてつかないのは、痩せている人は基礎代謝が高くエネルギーを消費しやすいことや、代謝が活発であることで、皮下脂肪が燃焼しやすいためです。

皮下脂肪も内臓脂肪も、すべて中性脂肪が原因

「体脂肪」という言葉をよく聞くと思いますが、体脂肪とは体内にあるすべての脂肪を指す言葉です。

以下の4つの脂肪、すべてをまとめた総称を体脂肪と呼んでいます。

  1. 皮下脂肪
  2. 内臓脂肪
  3. 血中脂肪
  4. 細胞膜を構成する脂質

つまり、痩せ型の人も肥満体型の人も、皮下脂肪や内臓脂肪は、元を辿ればすべて中性脂肪が原因なのです。

では、中性脂肪はなぜ増えるのでしょうか。

食事で採り過ぎた糖や脂が、中性脂肪になる

中性脂肪が増える原因は、食事で摂り過ぎた糖質や脂質などです。

 

炭水化物や砂糖などの糖質は、消化されるとブドウ糖などの糖になり腸で吸収されます。

吸収された糖は、身体を動かすエネルギー源として使われますが、過剰に摂り過ぎた場合、使い切ることができません。

 

肉や脂などの脂質も、体内で消化酵素などによって分解されて腸から吸収されます。

そして糖質と同じように、身体を動かすエネルギー源となりますが、やはり過剰に摂り過ぎた場合には、使い切れずに余ってしまいます。

 

そして、エネルギーとして使われなかった糖質や脂質は、肝臓や脂肪細胞へ送られます。

エネルギーがなくなった場合などに使う予備のエネルギーとして、中性脂肪となって蓄えられてしまうのです。

身体の中の蓄えられた場所によって、皮下脂肪や内臓脂肪など、呼び方が異なります。

皮下脂肪とは、皮下組織に蓄えられた中性脂肪

皮下脂肪とは、皮膚の下にある脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪です。

指でつまめる脂肪が皮下脂肪で、皮下脂肪が多い人は洋ナシのような肥満体型になる傾向にあります。

皮下脂肪には、外部からの衝撃から身体を守る役割、体温を維持するといった役割があります。

そのため、皮下脂肪は女性の方がつきやすいと言われています。

これは子供を作るために身体を守る必要があるためです。

内臓脂肪とは、内臓に蓄えられた中性脂肪

内臓脂肪とは、主に腹部の内臓周りに蓄えられた中性脂肪です。

皮下脂肪とは違い、内臓脂肪は外側から見ることができないので、一見すると太っているように見えない場合もあります。

そのため、痩せている体型の人でも内臓脂肪が多いことがあるのです。

皮下脂肪と反対に、内臓脂肪は女性よりも男性の方がつきやすいとされています。

その理由は、原因となる食べ過ぎや飲みすぎといった生活習慣が男性に多いためです。

検査でわかる数値は、血液中の中性脂肪に過ぎない

血液検査

皮下脂肪も内臓脂肪もそれぞれ中性脂肪のひとつです。

しかし、健康診断の血液検査によってわかる数値は、あくまでも血液中の中性脂肪にすぎません。

肥満体型であっても、中性脂肪値は基準値以内の30~149mg/dlということもあるのです。

 

それでも、血液検査で中性脂肪値の高い人の大半は、皮下脂肪や内臓脂肪も多くなる傾向にあります。

ということは、実際に肥満の症状が表れているのであれば、痩せる必要があります。

痩せる、すなわち皮下脂肪を減らすことは、必然的に中性脂肪を減らしていることになるからです。

つまり、「痩せる=中性脂肪が減る」というイコール関係にあるといっても過言ではないのです。

高脂血症の治療薬を飲むことで、痩せるのは事実


血液中の中性脂肪が多すぎる状態は高脂血症と呼ばれ、生活習慣病という病気の一種になります。

またの名を脂質異常症とも言い、血液中のLDLコレステロールが多すぎる、HDLコレステロールが少なすぎる状態もこれに含まれます。

こういった症状は医療機関での治療の対象になり、薬を使った薬物療法で治療が行われます。

主に数値を下げるために治療薬が処方され、中性脂肪の数を減らしていくのです。

先ほど説明した通り、痩せることは中性脂肪が減ることに直結しています。

つまり、中性脂肪を減らす薬を使えば、痩せることもできるのではないしょうか?

その可能性を考える前に、まずは高脂血症の薬にはどのような種類があるのかを見ていきましょう。

中性脂肪を下げる処方薬の種類


中性脂肪値が高い場合、原因となる中性脂肪を減らす働きを持った薬で治療を行います。

さらに薬を2~3ヵ月服用しても、数値が下がらない場合、薬を増やしたり変更する場合もあります。

そのため、場合によっては数種類の薬を併用して治療することもあるのです。

中性脂肪を下げる処方薬の種類には、次のようなものがあります。

 

  • 中性脂肪の生成を防ぐ『ニコチン酸薬』

肝臓での中性脂肪の合成を抑える作用、またLDLコレステロールを低下させ、HDLコレステロールを増やす作用、血管の拡張作用があります。

 

  • 中性脂肪の分解を活性化する『フィブラート薬』

中性脂肪の合成を抑える作用や、HDLコレステロールを増やす作用があります。

 

  • 中性脂肪の分泌を抑える『EPA薬』

青魚の脂に多く含まれているEPA(イコサペント酸)が含まれています。

中性脂肪を減らす、血液をサラサラにする作用があります。

コレステロールを下げる処方薬の種類

薬脂質異常症を改善する薬は中性脂肪を下げる薬だけではありません。

脂質異常症のタイプに応じた薬剤があり、中性脂肪を減らす薬ではなく、コレステロールを減らす薬が処方されることもあります。

コレステロールを下げる処方薬の種類としては、次のようなものがあります。

 

  • コレステロールの生成を防ぐ『スタチン系』

肝臓でのコレステロールの合成を抑制する作用があります。

また、HDLコレステロールを増やす作用、中性脂肪を減らす作用も持っています。

  • コレステロールを排出させる『陰イオン交換樹脂薬』

コレステロールの体外への排出を促す作用があります。

  • コレステロールの吸収を防ぐ『コレステロール吸収阻害剤』

コレステロールの吸収を阻害して、血中のコレステロールを下げる作用があります。

薬によって痩せる効果は、せいぜい1~2kg程度

このように、中性脂肪を下げる薬には、コレステローや中性脂肪を減らす働きがあるのは事実です。

しかしながら、体重を減らす肥満解消への効果はいまひとつだといえます。

その裏付けとして、以下のような実験のデータが報告されています。

高コレステロール血症治療剤であるコレバインミニ(コレスチミド)を1回1.5g、1日2回朝、夕食前に水とともに1ヶ月にわたり服用したところ、次のような結果となりました。

  • 総コレステロール値と悪玉コレステロール値は60程度低下
  • 総胆汁酸の量も約半分まで低下
  • 体重は約1.5kg低下

コレスチミドは、美容クリニックで食べ過ぎや太らないようにする痩せる薬として処方されることもあります。

しかし、実際に服用した場合でも、薬によって痩せる効果は、1カ月で1~2㎏程度なのです。

 

つまり、中性脂肪を下げる薬を使うことで、大幅に痩せようとするのは、難しいと言えるでしょう。

薬を使って痩せる方法は、デメリットの方が多い

薬を使って痩せるという方法は簡単に思えますが、メリットだけではありません。

副作用や金銭的なコストに目を向けた場合、デメリットも多く抱えているのです。

たとえば、先ほど紹介したコレバインミニという薬にはどのような副作用があるでしょうか。

副作用が大きく、ハイリスクハイリターン

コレバインの副作用は、次のような確率で起こります。

  • 便秘(12.1%)
  • 腹部膨満(6.2%)
  • 嘔気(1.3%)
  • 腹痛(1.2%)

 

もちろん、副作用がない方もいますが、副作用による負担は身体にとって良くないでしょう。

薬の値段が高いので、経済的負担が大きい

また、薬の値段が高いという面で、経済的な負担が大きくなる点もデメリットです。

・コレバイン500mg:薬価30.5円/錠(田辺三菱製薬)
・コレバインミニ83%:薬価50.4円/g(田辺三菱製薬)

※参照:KEGG MEDICUS
http://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00050523

漢方薬などの市販薬は、安物買いの銭失い

中性脂肪を減らす薬としては、ドラッグストアなどでも市販の薬が販売されています。

なかでも多いのが漢方薬で、これは副作用が少ないので誰でも使いやすいためです。

しかし、漢方薬という薬は中性脂肪やコレステロールに直接働きかける薬ではありません。
 
処方薬などの西洋医学は、症状のみをピンポイントで改善するという考えでつくられています。

そのため、副作用こそありますが、効果や即効性など含め「中性脂肪を減らす」薬なのです。
 
それに対して、東洋医学による漢方は、身体全体を整えて抵抗力を高める薬です。

これはあくまで「中性脂肪の減りやすい身体をつくる」薬としかいえません。

 
たとえば、防風通聖散という漢方によって、中性脂肪を減らすことは不可能ではないでしょう。

ただし、漢方はゆっくり体質改善をしていく薬ですので、結果が出るまでには時間がかかってしまいます。

このように気軽に買える市販薬は安価とは言え、すぐに効果が目に見えるものとは断じて言えないのです。

中性脂肪を減らすには、基本に忠実なダイエット方法

中性脂肪を減らすのであれば、やはり生活習慣から改善していくことが大切です。

つまり、みなさんお馴染みの基本的なダイエットを行っていくことが一番の早道になるでしょう。

食事に由来する、中性脂肪の吸収を抑えよう

中性脂肪は、消費しきれなかったカロリーの余りです。

そのため基本的には、摂取するカロリーの量を減らす事がまず大前提となります。

カロリー量だけでなく、中性脂肪を増やさないためには、食事の内容もポイントです。

糖質・脂質・たんぱく質といった3大栄養素は、身体に必要な栄養素ですが、中性脂肪をつくる材料にもなるのです。

 

特に、ご飯やパン・麺などといった炭水化物は糖質が高いため、中性脂肪になりやすい食品です。

カロリーだけでなく、血糖値が上がることで、身体がエネルギーを中性脂肪にしやすい状態になってしまうため、血糖値のコントロールも重要といえます。

 

また脂質は、動物性脂肪に多く含まれている飽和脂肪酸と、植物性脂肪に含まれる不飽和脂肪酸がありますが、特に飽和脂肪酸は中性脂肪を増やす原因となります。

また、脂質自体が高カロリーのため、摂りすぎれば体脂肪として身体に蓄積されてしまうのです。

 

中性脂肪の吸収を抑えるためには、糖質や脂質の摂りすぎには注意して、原因を取り除くことが大切です。

その分、野菜を多く摂るなど、中性脂肪になりにくい食材を中心としたヘルシーな食生活を心がけましょう。

運動を行うことで、中性脂肪を燃焼させよう

中性脂肪を減らすためには、運動も効果的です。

運動の中でも、中性脂肪に効果的な有酸素運動がオススメです。

有酸素運動には、脂肪を減らす効果だけでなく、善玉コレステロールを増やす働きもあります。
 
具体的な有酸素運動には、ウォーキング、ジョギング、水泳などがあります。

また、効率よく脂肪を燃焼するためには、1回30分以上を目安にしましょう。
 
脂肪が燃焼し始めるのは、運動開始から20分経過してからになります。

ですので、有酸素運動は1セット30分以上が望ましいです。

とはいえ、毎日続けることが大切ですので、30分の運動が難しいのであれば、10分程度の運動でも効果は出てきます。
 
何よりも大切なのは、1回に長時間行うよりも、継続的に行うことです。

毎日の生活の中に運動というサイクルを取り入れていきましょう。

飲酒・喫煙・睡眠など、生活習慣の改善も大切

食事と運動といえば、誰でもわかるようなダイエットの王道です。

しかし、意外な盲点なのですが、飲酒・喫煙・睡眠などの生活改善も大切だということをご存知でしょうか。

 

飲酒

飲酒は、肝臓に負担をかけます。

肝臓は、アルコールの処理を優先的に行うため、その間は脂質の代謝が後回しになることで、肝臓や身体に脂肪を溜めやすい状態になってしまうのです。

そのため、内臓脂肪の中でも、肝臓に脂肪が溜まりやすく、脂肪肝という疾患に陥りやすいです。

 
また、アルコール自体にも少なからずカロリーが含まれており、1gあたり7kcalのエネルギーになります。
お酒の種類によっては糖質も多いため、飲みすぎはカロリーや糖質の摂り過ぎによる肥満につながるのです。

 

喫煙

また喫煙にも、血液中の中性脂肪を増加させる働きがあります。

タバコに含まれているニコチンは血管を収縮させてしまうため、血液の流れを悪化させてしまいます。

その結果、悪玉コレステロールや中性脂肪が増えてしまうことになるのです。

ダイエットをするのであれば、タバコは絶対に控えた方がよいですね。

 

睡眠

睡眠不足もダイエットの天敵です。

特に4時間以下の睡眠の人は、7時間以上の睡眠をとっている人に比べると、73%も肥満になりやすいという報告もあります。
 
これは寝不足になると、ホルモンのバランスが崩れてしまい、食欲を抑えるレプチンというホルモンが減少し、食欲を増すグレリンというホルモンが増えてしまうことにあります。

また、睡眠で使うエネルギーが消費されないことにもなるので、基礎代謝が減少し、カロリーの燃費も悪くなってしまうのです。

 

薬に頼ってラクをしていては、決してダイエットは成功しません。

ダイエットのコツは「急がば回れ」です。

食事・運動・禁酒・禁煙・睡眠といった、基本となる生活習慣から改善していくようにしましょう。

 

 

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