脂質異常症(高脂血症)の原因は食べ過ぎと運動不足

食べ過ぎ
脂質異常症(高グリセリド血症)は血液中のトリグリセリド(中性脂肪)値が高いことで発症するものですが、主に食べ過ぎや運動不足などが原因となります。

食生活の乱れに自覚がある方は中性脂肪の増加が不安なのではないでしょうか?
しかし主な原因が食べ過ぎと運動不足といっても、ただ食べる量を減らしたり運動をしてみても中性脂肪はなかなか下がってくれません。

しかもリバウンドで逆に中性脂肪が増加してしまう結果になることもあるので気を付けたいところです。

脂質異常症の原因

中性脂肪を本気で下げたい(または予防したい)のであれば、まずは中性脂肪になる原因を知ることから始めましょう。

そこで今回は脂質異常症となる基本的な原因から、「うそ!?」と思うほど意外な原因まで紹介します。

糖質

炭水化物
よく食べ過ぎが原因と言われていますが、実は単なる食べ過ぎが原因なのではありません。
脂質異常症は糖質の過剰摂取による中性脂肪の増加が原因なのです。

糖質を摂取すると膵臓でインスリンという酵素が分泌されて、血液中の糖質を各細胞へ送り込みエネルギーとして消費したり細胞内に貯蔵させます。
しかし過剰に摂取して余った糖質はインスリンにより肝臓に送られ、中性脂肪を合成する原料に。

そのため炭水化物をはじめとした糖質を多く摂取することで血液中の中性脂肪濃度が増加してしまうのです。
糖質制限や食べる順番ダイエットが中性脂肪に効果的と言われているのは上記のことが関係しています。

ちなみに糖質をかじょうに制限することでも中性脂肪を増加させる原因となるので注意しましょう。

脂質

焼肉
”脂肪”と聞くと健康を損ねる悪者のように思われがちですが、実際はタンパク質と炭水化物に並ぶ三大栄養素と言われています。
脂質の中でも中性脂肪をあげてしまうのは動物性脂肪であり、肉類の脂身やバターなどに多く含まれています。

肉類やバターなどの動物性脂肪は飽和脂肪酸といって常温で固まる性質があり血液をどろどろにする作用や、中性脂肪の原料ともなるので過剰摂取は中性脂肪を増加させる直接的な原因となります。
しかし反対に青魚などの動物性脂肪は不飽和脂肪酸といって常温でも固まらず、血液をサラサラにしてくれる効果があります。

さらにDHA・EPAなどが含まれていると中性脂肪の合成を抑制してくれる働きもあるので積極的に摂取したいところです。

アルコール

医者
アルコールを摂取すると胃や小腸で90%が吸収され肝臓に送られます。(残りは吸収しきれず排出)

肝臓ではADH(アルコール脱水素酵素)がアルコールを有害なアセトアルデヒドに分解、さらにALDH2(アルデヒド脱水素酵素)がアセトアルデヒドを無害な酢酸に分解し、体内を循環したのち水と二酸化炭素に分解され体外に排出されます。
そしてこのアセトアルデヒドという有害成分は肝臓内で分解を抑制し、中性脂肪のもととなる脂肪酸の分泌を促進させます。

この2つの要因からアルコールは中性脂肪を増やす原因となるのです。

もう一つ、ビールやワインといった醸造酒には糖質が多く含まれているため飲み過ぎは糖質の過剰摂取となります。
飲酒はウイスキーや焼酎といった糖質がカットされた蒸留酒を適量にしましょう。

ストレス

「え!?ストレスが?」と思われるかもしれませんが、実は中性脂肪と深い関わりがあります。
人間はストレスを過度に感じると自律神経の乱れやホルモンバランスを崩し、中性脂肪が体内を不要に循環するという現象が起きます。

これにより肝臓は肝細胞に不足した中性脂肪をどんどん合成していき、結果的に中性脂肪の多い体となってしまいます。

さらに人間はストレスを感じると過食に走りがちになるので最悪のサイクルを作り出します。

喫煙

百害あって一利なしのタバコは中性脂肪の増加にもつながります。
タバコを吸うことによりインスリン抵抗性が高まることが確認されており、インスリンの作用が低下。

血液中の糖質を運ぶインスリンが弱くなることで血糖値が上昇し余分な糖質が生まれやすくなります。

余分な糖質は中性脂肪の原料となるため喫煙により中性脂肪が増加するのです。

運動不足

「運動不足=エネルギーを消費出来ていない」ということなので、当然中性脂肪が蓄積されていく原因となります。
さらに運動不足により体の筋肉量が減ると基礎代謝(生命維持のため何もしていなくても消費するカロリー)が低下するため、中性脂肪の溜まりやすい体になってしまいます。

中性脂肪を下げるために食事制限をしても、体が中性脂肪を溜めやすくては意味がないので適度な運動が必要なのです。

ダイエット

実は痩せているのに中性脂肪が高いという方が多く、その原因が過度な食事制限によるダイエットです。

食事制限で糖質の摂取量が不足すると体のエネルギー源がなくなり、筋肉にあるタンパク質からエネルギーを作ろうとします。
結果、体の筋肉量が減り運動不足同様に基礎代謝が低下するのです。

さらにタンパク質は中性脂肪をエネルギーに変換するために血液中へと運ぶ役割があるのですが、不足することで中性脂肪が消費されづらくなるのです。

睡眠不足

体内時計という言葉があるように、人間の体には1日のリズムというものがあります。
このリズムが睡眠不足などにより乱れるとストレス同様にホルモンバランスが崩れ、中性脂肪を合成しやすい体に変えてしまいます。

また奈良県立医大の研究によると就寝時に豆電球をつけて寝る人と真っ暗な中寝る人とでは、豆電球をつけて寝る人の方が中性脂肪濃度が1.9倍も高いそうです。

これは就寝時に光を浴びることによって生体リズムが崩れたせいだと言われています。

まとめ

いかがでしょうか?今回は中性脂肪が増加し脂質異常症となる原因を紹介しましたが、ストレスやダイエットなど「意外!」という原因も中にはありますね。

ちなみにダイエットでの食事制限がストレスとなり、そのストレスが睡眠障害を起こし、また新たなストレスを生むという悪循環であっという間に脂質異常症になってしまうこともあります。

これらの原因の中で、もしも自分に思い当たる節があるのなら脂質異常症にならないためにも生活習慣を改善する必要があるでしょう。
「自分はやせ型だから」という方も中性脂肪が増加することはあり得ることなので油断は禁物です。