中性脂肪を下げる薬とその副作用とは?

血液内の脂質が高い、もしくは低いことで発症する脂質異常症(主に高グリセリド血症)ですが、中性脂肪やコレステロールが原因により引き起こされることは有名ですね。
そしてこれらの治療法として広く知られているのが糖質制限などの食事療法や適度な運動をすることです。

軽度の脂質異常症であればこの2つで改善させることが出来るのですが、血液中の中性脂肪濃度やコレステロール値があまりに高いとこれらを下げるために薬を処方される場合があります。

効率的に中性脂肪濃度やコレステロール値を下げることができるのですが、中には強い副作用を伴うものも。(個人差があります)
服用にあたり「ちょっと怖い」という方も中にはいますよね。

そこで今回は中性脂肪を下げる薬の種類と効果、そして副作用などを合わせて紹介していきます。

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中性脂肪の投薬治療を開始する具体的な数値(異常値)の目安


中性脂肪の数値が基準値よりも高くても、ある一定の数値を超えないならば投薬治療は行われない場合もあります。

その投薬治療が行われる境目となる具体的な数値をここで紹介していきます。

中性脂肪は血液検査により血液中の濃度を測るのですが、正常と判断される基準値は30~149mg/dl(ミリグラムパーデシリットル)です。

この基準値を下回ると低脂血症となり上回ると高脂血症(高グリセリド症)となります。
特に高脂血症は重篤な病気を発症する可能性があるため、基準値を外れた場合様々な治療が施されるのです。

以下に基準値を外れた場合の主な治療法についてまとめていきます。

→中性脂肪値が300~749mg/dl

ここから、要精密検査。病院での薬による治療+生活習慣の改善の指導が行われます。

→750mg/dl~ ただちに投薬治療が必要

血液中の中性脂肪濃度が高度に上昇した状態であり、膵臓炎や肝硬変など様々な病気の危険性があります。
ただちに投薬治療が必要となります。

上記のことから薬による治療は中性脂肪濃度が300mg/dlになると始めると言えます。
それでは中性脂肪を下げる薬の種類、効果、副作用をみていきましょう。

中性脂肪を下げる薬


≪フィブラート系≫

・効果

フィブラート系の薬は肝臓で働き、主にトリグリセリド(中性脂肪)の合成を減らします。
そのため直接的に血液中の中性脂肪濃度を低下させることが出来る薬です。

さらに血液中の中性脂肪を分解する働きのあるリパーセという酵素の生成を促進するので、中性脂肪濃度の低下につながります。

その他の効果としてはLDLコレステロールを減らしHDLコレステロールを増やす働きがあるので、動脈硬化を防止することも出来ます。

・副作用

フィブラート系の多くは服用後に軽い胃部の不快感やミオパチー(筋痛)を発現します。
またフィブラートは胆管中のコレステロールを上昇させることがあるため、胆石のリスクが増加することが認められています。

筋肉痛、脱力、赤い尿などが出たらすぐに担当医に相談しましょう

・主な薬剤名

アモトリール
ベザトール
トライコア
リポクリン

≪ニコチン酸誘導体≫

ニコチンと中性脂肪の関係性は古く、50以上も前から中性脂肪を下げる効果があるとして知られています。
そしてニコチン酸はそのままで薬として使用されるのではなく、ニコチン酸誘導体として中性脂肪に作用します。

ニコチン酸誘導体は中性脂肪の分解を促進し遊離脂肪酸を多く作り出します。
遊離脂肪酸は各臓器に行き渡り細胞に吸収されてエネルギーとして消費されるので、中性脂肪のように蓄積されせん。
その結果中性脂肪を下げることが出来ます。

さらにニコチン酸誘導体はLDLコレステロールの合成を抑制しHDLコレステロールの合成を促進させるので、中性脂肪とコレステロール両面からのアプローチに有効的です。

・副作用

副作用として多いのが食欲不振や胃部不快感、嘔吐などの消火器症状です。
また軽い副作用として顔面紅潮(ほてり)やかゆみなどがありますが特段気にするものではありません。

妊娠時や痛風発作時には使用禁忌とされています。

・主な薬剤名

ニセリトロール
ニコモール
トコフェロールニコン酸エステル

≪EPA系≫

EPA(エイコサペンタエン酸は)中性脂肪に効果的な成分として注目を集めており、DHAやα-リノレン酸と並びオメガ-3系脂肪酸として有名です。
主に血液中のコレステロールを減らす働きがあるのですが、コレステロールと中性脂肪は密接に関わっているのでコレステロールを減らすことで相対的に中性脂肪を減らすことが出来ます。

さらにEPAは血小板の凝固を抑制する働きがあるため、血管内で血栓が出来にくい環境を作るため動脈硬化をはじめとした心疾患に有効的です。
DHAと一緒に摂取することでその効果をより高めることが出来るので、医師によっては同時にDHA薬を処方します。

・副作用

EPAはもともと青魚や海藻などに多く含まれている自然由来の成分のため、副作用がほとんどありません。
そのため薬での治療でも安心して飲めるものなのですが、一つだけ過剰摂取により止血しづらくなるという弊害があります。
これは血小板の凝固を抑制する効果によるものです。
1日の摂取目安量は1g(1000mg)でありこれを過剰に超えなければ問題はありません。

・主な薬剤名

エパデールS
ロトリガ粒状カプセル(DHA配合)

まとめ

いかがでしょうか?今回は中性脂肪を下げる薬の種類と効果、そして副作用を紹介しました。
基本的には医師の処方のもと服用するものであり、個人的な判断で服用するのは危険です。

そのため他人から受けとったものや自宅に余っていた薬を独断で服用するのはやめましょう。
薬療法は医師の指示のもとでの服用を徹底してください。