肝臓の中性脂肪は内臓脂肪につながる!

太り過ぎ
実に500以上もの機能を持ち、2000種類以上もの酵素が働いている”キングオブ臓器”である肝臓。
私たちが生きていく上で非常に重要な多くの役割を持っています。
その中の一つに中性脂肪の合成があります。

中性脂肪は本来エネルギー源となるもので、なくてはならない脂質成分なのですが、過剰に蓄積されることで生活習慣病の原因になるのは百も承知ですね。

そして肝臓が中性脂肪を合成し過ぎると、やがて内臓脂肪となり肥満の原因になります。
今回はそんな内臓脂肪が溜まる原因や、内臓脂肪によって引き起こる弊害などを紹介してきます。

そもそも内臓脂肪とは

食べ過ぎ
脂肪には2種類あり、一つは皮膚のすぐ下につく皮下脂肪。お腹をつまんだときに掴めているのが皮下脂肪となります。
そしてもう一つが内臓脂肪であり、腹筋内側に付着した脂肪で外部から掴むことは出来ません。
この内臓脂肪は通常内臓の位置を正しく保ち、体温を保つためにも必要なものなのです。

しかし内臓脂肪が増加すると脂質異常症、脂肪肝などを始めとした様々な生活習慣病を引き起こす原因となります。

≪増加する原因≫

主な原因はアルコールの摂取と過食です。
そしてこのどちらの原因にも肝臓との深い関わりがあります。

・アルコール摂取

飲酒によりアルコールを体内に摂取すると、胃や小腸で90%が吸収され肝臓へと送られます。(残りの10%は排出)
そして肝臓へと運ばれたアルコールはADH(アルコール脱水素酵素)によって毒性の強いアセトアルデヒドへ分解されます。

そしてさらにアセトアルデヒドを分解するALDH(アルデヒド脱水素酵素)によって無害な酢酸へと変わります。
そして有害なアセトアルデヒドは中性脂肪の代謝を促進し中止脂肪を大量の合成、さらに脂肪の分解を抑制します。

これにより肝臓はどんどん中性脂肪を蓄積していきます。
そして中性脂肪は体中にある脂肪細胞にも蓄られ、内臓脂肪が増加してしまうのです。

さらにビールやワインなどのお酒には中性脂肪の原料となる糖質が多く含まれているため、飲み過ぎは中性脂肪や内臓脂肪を増加させる原因となります。

・過食

過食により内臓脂肪が増加するのではなく、摂り過ぎた糖質が原因で内臓脂肪が増加します。
血糖値が急上昇すると膵臓からインスリンと呼ばれるホルモンが分泌されます。

インスリンは血糖値を下げる働きあるのですが、それは糖質を各細胞へと送りエネルギーとして消費または備蓄させますが、余った糖質は肝臓へと送られ中性脂肪を合成します。

そのため直接的に内臓脂肪を増加させることになります。
さらにカロリー高な生活や、過食でなくとも無理なダイエットなどで増加する可能性があります。

≪BMI値と腹囲≫

BMI値とは身長に対する肥満度を示すものであり、BMI値25以上だと肥満だと言われています。
さらにBMI値25以上に加えて腹囲が85cm以上あると内臓脂肪の蓄積が懸念されます。

BMI値:体重÷身長÷身長

≪内臓脂肪の測定方法≫

健康診断の血液検査では肝臓の健康状態を測るγ-GTP、ALT(GOT)、AST(GPT)という数値がありますが、この数値が高いと内臓脂肪が高い傾向があります。

・γ-GTP(ガンマ-グルタミルトランスペプチテーゼ)

γ-GTPはアルコールの解毒作用に関わる酵素のため、アルコールの摂取により数値が上がります。
それ意外では脂肪肝や脂肪性肝炎などで細胞が傷つくと血液中に流れ出すので、数値が高いと高確率で肝機能障害を発症しています。

・ALT・AST

ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)とAST(アラニン酸アミノトランスフェラーゼ)はグルタミン酸という重要な酵素を作り出すために必要な酵素です。

どちらに肝臓に多く存在しているため、血液中の濃度が高いと何らかの肝機能障害を発症している可能性があります。

≪主な弊害≫

まず第一に挙げられるのがメタボリックシンドロームです。
「メタボ」と言われるこの症状は、内臓脂肪に加え高血圧症や高血糖症などを同時に発症している疾患であり、動脈硬化などの発症率を通常の何倍にも高めます。

そのため内臓脂肪はただ太るのではなく、実は死亡リスクが高まる原因でもあるのです。

・脂質異常症

血液中の中性脂肪(TG値)やLDLコレステロール値、HDLコレステロール値が飲酒や過食などの原因により基準値を上回っている状態です。
脂質異常症はコレステロールが血管内壁に沈着して血液の循環を悪くしたり、血栓などを作り心筋梗塞や脳梗塞などの原因にもなります。

・糖尿病

血液中の糖質が常に高い状態であり、「不治の病」とも言われています。
糖尿病はしっかりと治療していないと最悪の場合、壊疽(えそ)を起こし足を切断、または動脈硬化などで死亡リスクが高まります。

内臓脂肪は放置するとかなりの確率で死のリスクが高まるので、早急な対処が必要です。

≪内臓脂肪解消方法≫

幸いなことに内臓脂肪は着きやすいが落ちやすいとい性質があります。
そのため生活の中に適度な運動を取り入れることでかなり改善が見込めます。
ウォーキングうやジョギングなど1日に20分以上が目安です。

また、10分を2回に分けるなどしても同様の効果が得られます。
運動療法と合わせて取り入れたいのが食事療法ですが、糖質制限が一番有効的だと言われています。
ただし完全に糖質を断つのではあくまで適量を摂取するということです。

運動療法と食事療法、この2つを組み合わせれば内臓脂肪はみるみる減少していきます。
ちなみに何よりも重要なのは継続ということを忘れずに。

まとめ

医者
いかがでしょうか?今回は内臓脂肪の原因や発症する病気、改善方法などを紹介しました。
ここ2年で日本人の中性脂肪値の平均は上昇し、内臓脂肪をはじめとする生活習慣病が深刻化しています。

食の欧米化が進み美味しいものをたくさん食べられる時代であるのはいいですが、自分でしっかりとコントロールしなければあっという間に内臓脂肪は増加します。

そして動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞非など常に危険な病気へと発展します。
しかし運動療法や食事療法をしっかりと意識することで、ゆっくりではありますが内臓脂肪は低下していきます。
無理せず継続していきましょう。