中性脂肪も尿酸値も下げる方法!~痛風と動脈硬化を防ぐには~

中性脂肪も尿酸値も下げる方法!~痛風と動脈硬化を防ぐには~

健康診断などで、尿酸値が高い場合には中性脂肪値も高い傾向があります。尿酸値が高くなる原因には、中性脂肪も大きく関係しているのです。

そこで今回は、痛風と動脈硬化を防ぐために、中性脂肪も尿酸値も下げる方法について解説をしていきます。

中性脂肪値が高いほど、尿酸値も高くなる!

中性脂肪値が高いほど、尿酸値も高くなる!

中性脂肪が高い人は、尿酸値が高いことが多くなります。

実際、脂質異常が改善されると、尿酸値も改善される場合が多いのです。

内臓脂肪をCTスキャンで計測して、同時に血液を採血して測定した報告では、内臓脂肪の面積が多いほど、尿酸が高いという結果が出ています。

尿酸値が高いのは、内臓脂肪タイプの肥満

尿酸値が高いのは、内臓脂肪タイプの肥満

中性脂肪が体に蓄積されていくと、内臓脂肪や皮下脂肪となります。皮下脂肪よりも内臓脂肪の方が、遊離脂肪酸に分解されやすいのです。

あまりに内臓脂肪量が多くなると、内臓脂肪は遊離脂肪酸になって肝臓へ変換されます。皮下脂肪も同じなのですが、皮下脂肪と内臓脂肪は、最初に返品される場所が違うのです。

内臓脂肪が最初に返品される場所は、肝細胞のある肝臓です。肝臓では、内臓脂肪から返品された遊離脂肪酸をもとにして、また中性脂肪を合成することになります。

中性脂肪の量と核酸の量は比例する

内臓脂肪から肝臓へ返品された遊離脂肪酸は、肝臓で中性脂肪に合成されるのですが、この合成の副産物として、核酸の代謝が活性化します。

核酸の材料となる物質の合成も増加することにより、結果として核酸の合成も増加し、核酸の代謝産物である尿酸も増えてしまうことになるのです。

核酸=プリン体=尿酸

細胞の核酸が新陳代謝によってプリン体と呼ばれる物質に変わり、そのプリン体が最終的に分解されてできる老廃物が尿酸です。

つまり、核酸⇒プリン体⇒尿酸となるわけです。

中性脂肪値も尿酸値も上げてしまう3大要素

中性脂肪も尿酸値も上げてしまう原因にはさまざまな要因がありますが、主な要因として、次の3つがあります。

  • 血糖値
  • ストレス
  • アルコール

では、それぞれの理由について見ていきましょう。

血糖値

血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが大量に分泌されます。インスリンは、脂肪細胞・筋肉・肝臓に血糖を取り込ませようと働いて、血糖値を下げます。

しかし、インスリンによって脂肪細胞に取り込まれた血糖は、中性脂肪に変換されて蓄積されます。また、インスリンが働いている時は、脂肪細胞で中性脂肪の合成も活性化し、血液中の脂質も脂肪細胞に取り込まれて、脂肪細胞にしてしまいます。

さらにインスリンは、脂肪分解酵素の働きを抑制してしまいます。

脂肪分解酵素は、蓄積された脂肪をエネルギーとして消費する状態に準備する役割がありますが、インスリンがたくさん分泌されていると、脂肪組織の中性脂肪の分解が進みません。

そして中性脂肪が蓄積すると、インスリンの血糖値を下げる効果が効きにくくなります。

インスリンというのは、肝臓の働きをサポートする役割も持っており、時には尿酸を尿に混ぜて排出するのを助けてくれます。

つまり、インスリンの効きが悪くなってしまうと、尿に混ざって排泄されるべき尿酸の排出が追い付かなくなり、尿酸が体内に増えてしまうことになります。

しかも、インスリンが聞かないことで、体内の塩分の排出もおろそかになり、血圧まで上昇させてしまうことになります。

ストレス

遊離脂肪酸は、ホルモン感受性リパーゼの働きによって、血中に放出されます。通常、ストレスと感じると、副腎からコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌されます。

コルチゾールは脂質代謝などに影響を与える大事なホルモンですが、過剰なストレスによって、脂質の代謝を上げ過ぎてしまうことになります。

ストレスによって、ホルモン感受性リパーゼの働きが過剰になりすぎると、血中に過剰な遊離脂肪酸が放出されてしまいます。そのため、遊離脂肪酸によって、プリン体の代謝を過剰にしてしまいます。

プリン体の代謝が高まることで、尿酸がどんどん生成されるため、結果的に尿酸値が高くなってしまうのです。

アルコール

アルコール自体には、尿酸値を上げる作用があります。

アルコールは、プリン体の代謝を促進して、尿酸値を上げます。また、アルコールが体内で分解されるときにできる物質が、腎臓からの尿酸の排泄を低下させます。そして、アルコールそのものにプリン体が含まれています。

また、アルコールが中性脂肪の分解を邪魔します。

アルコールは体にとって有害物質なので、体内に入るとその90%が肝臓へ取り込まれ、肝臓内で無毒化されます。無毒化される流れは、次のようになります。

・アルコール⇒アセトアルデヒド⇒酢酸⇒水+炭酸ガス⇒排泄

アセトアルデヒドは脂肪の分解を抑制する働きを持っているため、中性脂肪のもとである脂肪酸への合成を高めることになるのです。

さらに、アルコール自体も高カロリーで、1gあたり7kcalとなっています。

脂質は1gあたり9kcal、たんぱく質・炭水化物は1gあたり4kcalとなっていますので、アルコールは脂質の次にカロリーが高いのです。

中性脂肪の材料は、身体で使い切れなかった余剰カロリーですので、アルコールを飲み過ぎるとカロリーオーバーとなり中性脂肪が増えてしまうことになります。

そして、アルコールは満腹中枢を麻痺させます。

アルコールによって低血糖になり、塩分・水分も不足し、脳の満腹中枢も麻痺してしまうため、食欲が増して食べ過ぎから肥満に繋がりやすくなります。

また、お酒のつまみに高カロリーでプリン体の多い食品を摂れば、これも中性脂肪値や尿酸値を上げてしまう原因となります。

中性脂肪が高いと起こる病気

中性脂肪が高いと起こる主な病気には、次のようなものがあります。

  • 動脈硬化
  • 脂肪肝、腎硬化症
  • 心筋梗塞、脳梗塞
  • 脳出血、くも膜下出血

では、その原因として中性脂肪とどのような関係があるのか見ていきましょう。

動脈硬化

動脈とは、心臓から送り出される血管のことです。動脈硬化とは、動脈が柔軟性を失ったり、傷ついたりしてしまうことを言います。

動脈硬化を引き起こしてしまう要因としては、加齢によるものはもちろんありますが、中性脂肪によってさらに動脈硬化を加速させてしまうのです。

これは、中性脂肪とコレステロールの関係が原因となります。

コレステロールには、善玉コレステロールと悪玉コレステロールがありますが、悪玉コレステロールは中性脂肪とともに血管内を移動しており、多くなるとドロドロした血液となり、血管壁に付着します。

善玉コレステロールはこれを取り除く働きをしますが、中性脂肪は善玉コレステロールを減らす働きもしますので、ますます、悪玉コレステロールは多くなってしまいます。

血管に詰まりができると、血管を傷つけたり、血栓を作ったりしてしまうため、動脈硬化となってしまうのです。

脂肪肝・腎硬化症

中性脂肪が多くなると、内臓の機能低下系の病気として、脂肪肝や腎硬化症となってしまします。

脂肪肝は、中性脂肪が肝臓に蓄積されることで起こります。脂質や糖質の摂り過ぎで、摂取カロリーよりも消費カロリーが少ない場合、使い切れなかった脂質や糖は中性脂肪として肝臓に蓄えられます。

肝臓に中性脂肪がいっぱいになってしまうと、脂肪肝となってしまうのです。

また腎臓は、体内の老廃物を排出する働きをしていますが、心臓内の細い血管でろ過をしている腎臓の働きは、中性脂肪が多くなることで血管が詰まってしまいます。

腎臓の血管が詰まってしまうと、ろ過機能が低下してしまい、腎硬化症となるのです。

心筋梗塞・脳梗塞

心筋梗塞や脳梗塞は、血管に血栓が詰まることで起こります。

動脈硬化によってできた血栓が、脳の血管で詰まってしまうと、脳梗塞に、心臓の血管に詰まってしまうと心筋梗塞になってしまうのです。

脳出血・くも膜下出血

脳出血・くも膜下出血は、血管が破裂することで起こります。

これも動脈硬化が原因となり、血管がもろくなっているところに詰まりが起きると、血液が流れずたまっていき、血管が破裂してしまうことによって、脳出血やくも膜下出血が起こってしまうのです。

尿酸値が高いと起こる病気

尿酸値が高いと起こる病気には、次のようなものがあります。

  • 痛風
  • 尿路結石、腎臓結石
  • 慢性腎不全

では、その原因として、尿酸とどのような関係があるのか見ていきましょう。

痛風

尿酸値が高い状態で放置しておくと、尿酸が結晶化し、関節部や腎臓などにたまります。そして血症が蓄積すると、結石という状態になり、炎症を起こします。

痛風は全身に起こりますが、特徴的なのが、足の親指の付け根です。これは、突然起こることが多く、激痛のため靴が履けなくなることがあります。また、関節痛は片方の膝に痛みが出ることが多いようです。

「風が吹いても痛い」というくらい痛みが出ることから、痛風と名付けられたといわれています。それほどの痛みを伴います。

発作的なことが多いので、長くても1週間から10日ほどで痛みそのものは収まりますが、収まったといって放置しておくと、関節部だけでなく、皮膚の下にも尿酸が沈着する「痛風結節」という状態になってしまいます。

痛みが起こり始めると、松葉杖がないと歩きづらくなるうえに、重症になると車いすが必要になることもあります。

このような状態にならないためにも、発作が一度でも起こったら、すぐに病院へ行くようにしましょう。

尿路結石・腎臓結石

尿路結石や腎臓結石は、尿酸が尿路や腎臓にたまって結晶化してしまうことです。特に、背中の下側に鈍痛を伴う痛みが起こります。

尿路結石や腎臓結石ができてしまうと、尿の出口をふさいでしまい、排泄そのものに支障が出てきます。そのため、尿毒症の原因となってしまい、入院を伴う治療が必要となることもあります。

慢性腎不全

慢性腎不全は、老廃物を排泄する機能に障害がおこることによって、尿素や尿酸・クレアチニンが血液中に増加してしまう状態です。

慢性腎不全には有効な治療法がありません。そのため、慢性腎不全になってしまうと、透析療法を続けるしかないのです。

人工透析は、一度始めたら一生続ける必要があります。

人工透析とは、血液を体内から外部へと出して、機械を通して血液をきれいにし、再び体内に戻す治療です。1週間に2~3回程度は人工透析に通い、4時間以上かけて血液を浄化する必要があります。

また、人工透析の患者負担は、毎月1万円程度かかります。

中性脂肪を下げれば、尿酸値も下がる!

中性脂肪が高いと尿酸値は高くなります。しかし逆を言えば、中性脂肪を下げれば尿酸値も同時に下がることになりますね。

では、中性脂肪値の基準値と、尿酸の基準値について確認していきましょう。

中性脂肪の基準値は30~149mg/dl

中性脂肪値は、脂質検査によって調べることができます。数値の目安とその対処法については、次のようになります。

・低中性脂肪血症

29mg/dl以下:栄養不足が疑われるため、原因となる病気の有無を要検査

・正常値(基準値)

30~149mg/dl

・軽度高中性脂肪血症

150~299mg/dl:食事療法や運動療法を開始する

・中度高中性脂肪血症

300~749mg/dl:危険因子があれば、薬物療法を行う

・高度高中性脂肪血症

750mg/dl:薬物療法での治療が必要

中性脂肪値が1,000mg/dl以上の場合は、急性膵炎を起こしやすく治療が必須となります。また、心筋梗塞・脳梗塞などの病気がいつ発症してもおかしくない状態です。

中性脂肪値の血液検査は、健康診断や病院で受けることができます。一般的な健康診断には、この血液検査が含まれており、この血液検査で中性脂肪の値を測ることが可能です。

最近では、血液検査キットによって家庭で簡易測定することも可能ですので、忙しい方は一度試してみましょう。ちなみに、献血の際に行われる血液検査サービスでは、中性脂肪はチェックできません。

また、中性脂肪の検査は空腹時に行う必要があります。検査を行う前の最低12時間は、食事を避けましょう。

尿酸の基準値は2~7mg/dl

尿酸値の基準値(正常値)は、2~7mg/dlです。尿酸値が7mg/dl以上の場合は、自覚症状がなくても、生活指導が必要です。

男女とも尿酸値が7.0mg/dlまでは基準値内ですが、これを超えると異常値とされ、高尿酸血症と呼ばれます。

通常の条件では、血漿(けっしょう・血液の液体成分)の中では、尿酸は7mg/dlまでは溶けることができます。しかし、これを超えた場合には、結晶となる傾向がありますので、注意が必要です。

「尿酸値」と聞くと、尿検査をイメージしがちですが、血液検査で行う検査です。病院では、尿酸値の検査、会社や自治体で行う場合は、健康診断の一環として行われています。また、尿酸値検査キットなどを用いて、自宅で検査を行うことも可能です。

尿酸値の値は、その日の体調などによっても変わるため、数値は0.5~1.5mg/dl程度は変動があるといわれています。

尿酸の原因とは、ずばりプリン体?

尿酸の原因と言えば、プリン体だと一般的に認知されています。では、プリン体は尿酸値に影響があるのでしょうか?

まずは、プリン体の多い食品と少ない食品を見ていきましょう。

プリン体の多い食品・少ない食品

・プリン体が極めて多い食品(100gあたり300mg以上)

煮干し 746mg
かつお節 493mg
ローヤルゼリー 403mg
アンコウ肝(酒蒸し) 399mg
干し椎茸 380mg
クロレラ 3183mg
鶏レバー 312mg
マイワシ干物 306mg
イサキ白子 306mg
ビール酵母 2996mg

・プリン体の多い食品(100gあたり200~300mg)

豚レバー 285mg
牛レバー 220mg
カツオ 211mg
マイワシ 210mg
大正エビ 273mg
オキアミ 226mg
マアジ(干物) 246mg
サンマ(干物) 209mg

・プリン体がやや多い食品(100gあたり200~300mg)

豚肉(カタスネ) 108mg
豚肉(ヒレ) 120mg
豚肉(ランプ) 113mg
豚肉(タン) 104mg
豚肉(心臓) 119mg
豚肉(腎臓) 195mg
牛肉(クビ) 101mg
牛肉(ミスジ) 104mg
牛肉(モモ) 111mg
牛肉(スネ) 106mg
牛肉(心臓) 185mg
牛肉(腎臓) 174mg
鶏肉(手羽) 138mg
鶏肉(ササミ) 154mg
鶏肉(モモ) 123mg
鶏肉(皮) 120mg
鶏肉(砂肝) 143mg
鯨肉(赤身) 111mg
サラミ 120mg
生ハム 138mg
マグロ 157mg
イサキ 149mg
サワラ 139mg
キス 144mg
トビウオ 155mg
ニジマス 181mg
赤カマス 148mg
マダイ 129mg
ヒラメ 133mg
ニシン 140mg
マアジ 165mg
アイナメ 129mg
マサバ 122mg
赤アマダイ 119mg
ブリ 121mg
サケ 119mg
アユ 133mg
スズキ 120mg
メバル 124mg
サンマ 155mg
コイ 103mg
マガレイ 113mg
ドジョウ 136mg
タラコ 121mg
明太子 159mg
スルメイカ 187mg
ヤリイカ 161mg
タコ 137mg
クルマエビ 195mg
シバエビ 144mg
ズワイガニ 136mg
アサリ 146mg
カキ 185mg
ハマグリ 105mg
ツナ缶 117mg
サーモン缶 133mg
カニ味噌 152mg
ボタンエビ(卵) 163mg
ウニ 137mg
アンコウ肝(生) 104mg
ブロッコリースプラウト 130mg
ひらたけ 142mg
乾燥大豆 173mg
納豆 114mg

・プリン体の少ない食品(100gあたり50~100mg)

豚肉(カタ) 81mg
豚肉(カタバラ) 91mg
豚肉(肩ロース) 95mg
豚肉(バラ) 76mg
豚肉(ロース) 91mg
牛肉(カタバラ) 77mg
牛肉(カタロース) 90mg
牛肉(ブリスケ) 79mg
牛肉(リブロース) 74mg
牛肉(ヒレ) 98mg
牛肉(タン) 90mg
牛肉(第1胃) 84mg
羊肉(マトン) 96mg
羊肉(ラム) 94mg
ボンレスハム 74mg
プレスハム 64mg
レバーペースト 80mg
ベーコン 62mg
ワカサギ 95mg
ウナギ 92mg
ハタハタ 99mg
タラバガニ 100mg
ツミレ 68mg
ボタンエビ 53mg
ホタテ 77mg
タコワタ 80mg
イカワタ 60mg
アンコウ(身生) 70mg
さきいか 94mg
蕎麦粉 76mg
ホウレンソウ 51mg
カリフラワー 57mg
豆もやし 57mg
カイワレ大根 73mg
ブロッコリー 70mg
マイタケ 99mg
乾燥小豆 78mg
赤味噌 64mg

・プリン体が極めて少ない食品(100gあたり50mg以下)

玄米 37mg
白米 26mg
胚芽米 35mg
大麦 44mg
小麦粉(薄力粉) 16mg
小麦粉(中力粉) 26mg
小麦粉(強力粉) 26mg
鶏卵 0.0mg
うずら卵 0.0mg
牛乳 0.0mg
チーズ 6mg
もやし 45mg
オクラ 40mg
そら豆 36mg
グリンピース缶詰 19mg
なめこ 29mg
えのきだけ 49mg
つくりたけ 50mg
ピーナッツ 49mg
豆腐(冷奴) 31mg
豆腐(湯豆腐) 22mg
豆乳 22mg
白味噌 49mg
醤油 45mg
枝豆 48mg
おから 49mg
ソーセージ 50mg
コンビーフ 47mg
スジコ 16mg
カズノコ 22mg
焼きちくわ 48mg
笹かまぼこ 48mg
板かまぼこ 26mg
鳴門巻き 32mg
魚肉ソーセージ 23mg
さつま揚げ 21mg
イクラ 4mg
アーモンド 31mg
豚骨ラーメン(スープ) 33mg
豚骨ラーメン(麺) 22mg
青汁粉末(ケール) 40mg

プリン体の大半は体内でつくられている

では、プリン体の多い食品を摂ると、尿酸に影響があるのでしょうか?

実は、食事から摂るプリン体は、全体の2~3割程度となっており、体内で合成されるプリン体が全体の7~8割程度となっています。つまり、プリン体の大半は、体内で作られているのです。

また、食品に含まれているプリン体のほとんどが、腸管内で分解されてしまうことも分かっています。

実際に、食べ物からのプリン体を制限しても、血中の尿酸値は1.0mg/dl程度しか低下しないことも明らかとなっています。研究結果でも、食事でプリン体を制限しても、尿酸値は10~20%程度しか低下しないという報告もされています。

とはいえ、プリン体は1日400mgまで

いくら、食品から摂ったプリン体が分解されるとはいっても、プリン体の過剰摂取は尿酸値に少なからず影響を与えます。そのため、食品からのプリン体摂取量は、1日400mgを超えないようにすることが大切です。

特に尿酸値の高い人は、200mg以上のプリン体の多い食品にはど

のようなものがあるのかを把握して、高プリン体食品を食べないように注意するようにしましょう。

肥満解消こそが、中性脂肪・尿酸の共通の課題

肥満は、中性脂肪と尿酸の共通の課題です。肥満度が上がるにつれて、高尿酸結晶の人の率が高くなってしまうのです。

まずは、食べ過ぎの食生活を改めて、肥満の解消を図ることが大切です。肥満を解消することで、尿酸値だけでなく、血圧・コレステロール・中性脂肪・血糖値なども、改善されることが多いのです。

中性脂肪=(摂取カロリー)-(消費カロリー)

摂取カロリーよりも消費カロリーが少ない場合は、余剰なエネルギーが中性脂肪として蓄積されます。そのため、摂取カロリーは消費カロリーよりも少なくすることが大切です。

目安として、1日に摂取してよいカロリー量は、次の計算式で算出できます。

・身長(m)×身長(m)×22×30(kcal)=1日の摂取カロリー

たとえば、身長が165㎝の場合には、

1.65(m)×1.65(m)×22×30(kcal)=約1,797kcal

約1,797kcalを目安に摂取すると、中性脂肪を減らすことができます。

飽和脂肪酸は中性脂肪を増やす脂

脂肪には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。

飽和脂肪酸とは、チーズ・バター・ラード・牛肉・豚肉などの動物性脂肪酸に多く含まれている脂肪で、中性脂肪を増やす油となります。

それに対して不飽和脂肪酸は、コーン油・ベニバナ油・えごま油・亜麻仁油・魚の油などに含まれている常温でも固まらない油です。これらは、中性脂肪を下げる油とされています。

毎日の食生活は、飽和脂肪酸はできるだけ控えめにし、不飽和脂肪酸を積極的に摂ることがおすすめです。

中性脂肪値も尿酸値も、まずは食事の改善から

中性脂肪も尿酸値も、まずは食事の改善から行うことが大切です。では、改善方法について、詳しく見ていきましょう。

食べ方を工夫するだけで、血糖値は抑えられる

食べ過ぎを防ぐことは、中性脂肪を抑えることにも、プリン体を抑えることにも繋がります。そのためには、まず食事はよく噛んで食べることを心がけましょう。

食べ物を噛むという咀嚼という行為によって、満腹中枢が刺激されることで、満腹感が得られます。そのため、食べ過ぎを防ぐことができます。噛む回数を増やし、一口30回以上は噛んで食べることを意識しましょう。

また、血糖値の急上昇は、中性脂肪・尿酸の両方に悪影響を及ぼします。ゆっくりと食べることで、血糖値の上昇が緩やかになります。

さらに、食事の順番も血糖値と関係があります。食事の時は、野菜を先に食べることで、糖質の吸収が抑えられ、血糖値の上昇が穏やかになります。

砂糖の主成分であるショ糖や果物の果糖も、中性脂肪・尿酸のどちらにも悪影響があります。

市販のジュースや微糖のコーヒーにも、多くの砂糖が使われていることが多く、また甘い菓子類にも、大量の砂糖が入っていることがあるので、できるだけ控えることが大切です。

プリン体を減らすには、茹でる・煮る料理

プリン体を減らすには、茹でたり煮たりする料理がおすすめです。プリン体は、水に溶けやすい性質があるため、汁にも多量に含まれています。

逆に言えば、茹でたり煮たりすることで、プリン体を煮汁に出してしまえば、プリン体を減らすことができますね。

1日2L以上の水分補給で、尿酸を下げる

尿酸値が高い人は、水分を十分に摂って尿量を多くすることが重要です。尿量が増えると、尿酸の排泄が促されて、尿酸が薄まることで尿路結石もできにくくなります。

特に発汗の多い夏場や、運動の前後、入浴後、就寝前などの水分補給が大切です。

ただし、ジュースや甘い清涼飲料、スポーツドリンク、アルコール飲料などは、エネルギー方になりやすいので避けるようにし、水かお茶を飲むようにしましょう。

また、ミネラルウォーターの場合には、ミネラルの多い硬水は尿路結石の原因となる可能性がありますので、軟水を選ぶようにしましょう。

牛乳を飲むことで、尿酸が排出される

牛乳を飲むことで、尿酸の排泄を促すことができます。

牛乳に含まれる「カゼイン」という成分が、体内で「アラニン」という物質に変化します。アラニンは、腎臓に働きかけ、尿として尿酸の排泄を促す効果があります。

尿酸値が気になる人は、低脂肪牛乳を1日コップ1杯飲むようにすると良いでしょう。

アルコールは控えめに、週2日は休肝日

ビールは多くのプリン体を含んでいます。近年は健康志向で、低カロリーやノンカロリー、プリン体ゼロのビールが販売されていますね。

しかし、アルコールそのものにカロリーが含まれていますので、ノンカロリーであっても尿酸や中性脂肪を増加させてしまうため、注意が必要です。

アルコールの量や回数については、少ないことに越したことはありません。プリン体は、ビールに最も多く含まれ、ウイスキー・ブランデー・焼酎などの蒸留酒にはあまり含まれていませんので、できればこのような蒸留酒を選ぶようにしましょう。

厚生労働省では、節度ある適度な飲酒について、1日平均のアルコール摂取量を20g程度としています。

<1日20g程度の飲酒量>

  • 日本酒:1合(180ml)
  • ビール:中ビン1本(500ml)
  • 焼酎(25度):0.6合(60ml)
  • ワイン:180ml
  • ウイスキー(43度):ダブル1杯(60ml)

これを参考に、1日の飲酒量を控えるようにしましょう。

また、少なくとも週に2日は、お酒を飲まない「休肝日」を作ることも大切です。さらに、アルコールには食欲増進の作用があるため、酒の肴については、なるべくプリン体のすくない食品を食べるようにしましょう。

野菜や海藻は、尿酸値も中性脂肪値も下げる食べ物

野菜や海藻は、尿酸値も中性脂肪も下げる食べ物です。詳しく見ていきましょう。

体内に溜まった脂質の排出を促す働き

野菜や海藻には、食物繊維が含まれています。食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、水溶性食物繊維は体内に溜まった脂質を包み込み、吸収させるのを抑制させるとともに、便として排泄するのを促します。

また、不溶性食物繊維は、水分を含んで便のかさ増しをするとともに、腸を刺激して便通を促します。これにより、不要な脂質・糖なども一緒に排泄させます。

食事からの脂質の吸収を穏やかにする働き

また、食物繊維は脂質や糖質の吸収を遅らせる働きをします。食物繊維により、血糖値の上昇を抑えることができるため、インスリンの分泌を抑え、糖質が脂質に変換されるのを抑えることができます。

尿から尿酸が排出されやすくする働き

尿にはpHという酸性・アルカリ性があり、食事や運動によってpHが変化します。

尿酸は尿が酸性だと溶けにくいため、結晶化しやすい特性があります。一方、尿がアルカリ性だと尿酸は溶けにくくなるので、尿酸の排泄を促すことになります。

尿のアルカリ性を促してくれるのが、野菜・キノコ・海藻といった食材です。逆に、肉中心の食生活をしていると、尿は酸性に傾きます。

アルカリ性に促す食品としては、次のようなものがあります。

・海藻類

わかめ、ひじき、昆布など

 

・野菜類

人参、ほうれん草、かぼちゃ、トマト、春菊、小松菜といった緑黄色野菜

ごぼう、大根、株といった根菜類

・イモ類(尿酸値を下げてくれる効果がある)

サトイモ、さつまいも、じゃがいもなど

・キノコ類

しいたけ、まいたけ、しめじ、えのきなど

・果物類

メロン、バナナ、グレープフルーツなど

食物繊維は1日20~25gを目標に

近年における食物繊維摂取量は、食生活の欧米化やライフスタイルの変化に伴い、1日あたり14g前後となっています。しかし、厚生労働省で推奨する食物繊維の摂取量は、1日あたり20g~25gですので、足りていないのが現状です。

積極的に食物繊維を摂ることを意識しましょう。

もっとも中性脂肪を減らすのは、魚のDHA・EPA!

DHA・EPAは直接的に尿酸を下げてくれる成分ではありませんが、尿酸の量を増やしてしまう原因である中性脂肪・ストレスの両方に働きかけてくれます。

中性脂肪を減らす3つの効果

では、DHA・EPAの中性脂肪の3大効果について見ていきましょう。

・中性脂肪の合成を抑制する

体内で脂肪を再合成する物質を減らし、脂肪ができにくくします。また、EPAは肝臓に取り込まれると、酵素阻害の効果を発揮するので、中性脂肪が合成されるのを抑制する効果があります。

・中性脂肪の運搬を抑制する

EPAは、肝臓から分泌されるVLDLという物質が分泌されるのを抑制します。 VLDLは、血液内で中性脂肪を運ぶ成分なので、これが増えると血中の中性脂肪値が増えてしまいます。

しかしEPAは、このVLDLを減らすので、血中での中性脂肪の運搬が行われなくなり、効果的に中性脂肪値を減らすことができます。

VLDLはLDL=悪玉コレステロールの原因にもなるので、そちらの減少も期待できます。

・脂肪がより分解されるようになる

脂肪分解酵素を作る働きを増加することで、脂肪がより分解されるようになります。脂肪を分解させるのは、脂肪分解酵素リパーゼです。このリパーゼを活性化させる働きがあるのです。

DHA・EPAはストレスの緩和にも有効

ストレスを多く受けることで、中性脂肪・尿酸の両方を増やしてしまうことにつながります。

DHA・EPAには、幸せホルモンと言われるセロトニンの原材料となるトリプトファンが多く含まれています。そのため、セロトニンの分泌がスムーズになり、イライラなどのストレス要因を軽減してくれるのです。

魚はプリン体が多いのがデメリット

魚介類はプリン体が高い傾向にあります。特に干物はプリン体が高くなっています。

  • マイワシの干物:305.7mg
  • かつお節:493.3mg
  • マアジの干物:245.8mg
  • マイワシ:210.4mg
  • カツオ:211.4mg
  • サンマの干物:208.8mg

サプリなら、プリン体を気にせずDHA・EPAを摂れる

DHA・EPAは中性脂肪にも尿酸にも良いのですが、プリン体が多く大量に食べるとカロリーの過剰摂取にもなりかねません。

しかし、サプリで摂取すれば、プリン体もカロリーも気にする必要がありません。DHA・EPAサプリは1日に飲む量はごくわずかで、カロリーも1日分で10〜20kcal程度のものが多くなっていますので安心して摂ることできます。

DHA・EPAは調理によって失われてしまいます。

  • 焼く煮る調理=EPA・DHA含有量は生の約80%
  • 揚げる調理=EPA・DHA含有量は生の約50%

サプリなら、調理の必要がありませんので、必要量をしっかりと摂ることができますね。

中性脂肪値・尿酸値ともにオススメは有酸素運動!

運動には、瞬間的に息を止める無酸素運動や、負荷をかけたウェイトトレーニングがありますが、尿酸値が高い方は、ゆっくり酸素を取り入れながら時間をかけて行う、有酸素運動がおすすめです。

無酸素運動は尿酸値を高めてしまう

無酸素運動やウェイトトレーニングを行うと、体内でプリン体の一種であるATPと呼ばれるアデノシン三リン酸を消費します。

ATPは消費されると、ADPと呼ばれるアデノシン三リン酸に変わるのですが、無酸素運動などを行い、体内に酸素が不足している時には、ADPがATPに戻れずに、尿酸になってしまうのです。

有酸素運動は中性脂肪をエネルギーとする運動

遊離脂肪酸は筋肉へと運搬され、エネルギーとして消費されます。脂肪酸は酸化されることでエネルギーを発生させますが、脂肪酸を酸化させるためには大量の酸素が必要です。

高負荷運動の無酸素運動は、即座にエネルギーが必要ですが、脂肪のエネルギー変換は時間がかかり過ぎます。また無酸素運動は、酸素を使わずに体内の糖質グリコーゲンを消費することになります。

有酸素運動は必ず1日30分以上!

ブドウ糖が消費され、中性脂肪へエネルギー源に切り替わるのが、運動を開始してから20分後からになります。そのため、有酸素運動は必ず、1日30分以上行うのが理想的です。

また、毎日運動をするのは忙しくて大変という方は、1週間で合計180分以上を目標にしましょう。

薬に頼らない、早めの対策が肝心!

尿酸も中性脂肪も、できれば薬に頼ることなく、早めに対策を行うことが大切です。では、尿酸や中性脂肪を下げる薬について、確認をしておきましょう。

尿酸値を下げる薬は大きく2種類

<尿酸生成抑制薬>

体内の尿酸生成を抑制する薬です。

尿酸がつくられる過程には、キサンチンオキシダーゼという酵素が深くかかわっています。このキサンチンオキシダーゼの働きを阻害することによって、尿酸の生成を抑制する薬です。

・アロプリノール

キサンチンオキシダーゼの働きを抑制することで、尿酸の生成を抑え尿酸値を下げる効果に繋げる薬

・キサンチンオキシダーゼ

体内で尿酸への代謝に重要な役割がある酵素、これに働きかけることで効果的に尿酸値を低下させる

・フェブキソスタット

フェブキソスタットも、キサンチンオキシダーゼと同じ方法で、尿酸値を下げる薬

<尿酸排泄促進薬>

尿酸を体外へ排出しやすくする薬です。尿酸の大部分は尿を通じて体外へ排泄されますが、一部は尿管から吸収され、体内に残ってしまいます。その尿酸の再吸収を阻害し、排泄量を増やす働きをもつ薬になります。

・プロベネシド

腎臓に働きかけ尿酸を尿中に多く排泄させることで、体内の尿酸値を下げる

・ベンズブロマロン

プロベネシドと同じ仕組みで、尿酸値を下げる効果のある薬で、作用が強く高い効果性があるため、通風や高尿酸血症などの治療に幅広く使用されている

中性脂肪を下げる主な薬

・フィブラート系薬剤

中性脂肪の分解を促進して、中性脂肪を減らす効果がある

・イコサペント酸エチル

EPAなどを用いて、中性脂肪を減らす働きをする

・ニコチン酸誘導体

肝臓で働いて直接的に中性脂肪の合成を減らす効果がある

異常値が治まるのは、薬を飲んでいる一瞬だけ

このように、尿酸や中性脂肪の薬を見てきましたが、異常値が収まるのは薬を飲んでいる間だけです。継続して尿酸値や中性脂肪値を下げることができるのは、毎日の食生活の改善や、運動療法です。

薬に頼ることなく、自分でできる対策を心がけていくことが大切ですね。

中性脂肪も尿酸値も下げる方法!~痛風と動脈硬化を防ぐには~ はコメントを受け付けていません。 中性脂肪を下げる方法